12/10(土)10-12時「 ITday Japan 2022〜人類は今、直面する危機をジョブズに学んで克服できるか?」開催

日本時間(JST)で2022年12月10日(土)10:00〜12:00、米国西海岸時間(UTC-7)で2022年12月9日(土)17:00〜19:00、第21回めとなる 「グローバル・デジコンサロン 021  ITday Japan 2022〜人類は今、直面する危機をジョブズに学んで克服できるか?」を開催します。
お申し込みは、こちらから(参加費無料です)↓
 
「IT Day」とは、「IT革命記念日」のことです。1968年12月9日、ダグラス・エンゲルバートが「The DEMO」、すなわち「人々の知性を高め、人々の協力を促進し、人類が直面する深刻な問題を解決できるようなコンピュータ・ネットワーク」というデモンストレーションを行い、それがIT革命の出発点となりました。私たちは2018年12月10日(日本時間)に、インターネット商用化25周年、ダグラス・エンゲルバートThe DEMO50周年を記念して、アラン・ケイ基調講演「IT25・50」シンポジウム( http://it2550.net/news/190522_alankay_keynote_j3/ )を開催して以来、毎年12月、「IT Day」と題したシンポジウムを開催してきました。「The DEMO」54周年にあたる今年は、「人類は今、直面する危機をジョブズに学んで克服できるか?」というテーマで行います。
今年、2022年は、コロナ禍に加え、ロシアのウクライナ侵攻により、核戦争の危機が現実味を帯びるとともに、エネルギー・電力・食糧危機をはじめ深刻な経済危機が世界中を覆い尽くす一年になりました。本来であれば、各国が協力して国連総会が採択したSDGs(Sustainable Development Goals/持続可能な開発目標)の実現に注力しなければならないほど、人類の危機が差し迫っているにもかかわらず、協力するどころか対立を深め、解決の糸口はまったく見えません。
こうした中、私たちは「世界を変えた男 スティーブ・ジョブズ」(ジョブズが亡くなった2011年にNHKが放送した追悼番組のタイトル)に学んで、人類が今、直面する危機を克服することはできないか、ディスカッションすることにしました。ジョブズが世界を変えたこと。そして、アップルを時価総額世界一企業に育て上げたこと。これは、まぎれもない事実です。モデレーターの髙木利弘は先月、『ジョブズ伝説〜アートとコンピュータを融合した男』新版( https://amzn.to/3UIiULS )を電子出版し、ジョブズの創造性を「CAS理論(Communication Amplifier System Theory)」という形にまとめました。これは、「パーソナルコンピュータの父」アラン・ケイの「コンピュータはコミュニケーション・アンプリファイア増幅器)である。あらゆる業界は、コミュニケーション業界である」という言葉に触発されたものです。社会を「コミュニケーション・システム」として捉え、その活動の原動力が「コミュニケーション・アンプリファイア増幅器)」というツール、システムであるということ。そして、その性能の良し悪しが社会のあり方と深く関係し、その進化が社会変革に直結しているという考え方です。たとえば、メディア、企業、教育機関、国家は、いずれも「コミュニケーション・アンプリファイア増幅器)」です。
ジョブズは、誰もが直感的に操作できるパーソナルコンピュータ、Macintosh1984年に発売し、CM「1984」によって「1984年は小説『1984』のようにはならない」と高らかに宣言しました。これは、「一般の人々がコンピュータという道具、武器を手にすることによって、独裁者が人々を洗脳し、支配する専制国家から解放する」未来を示唆していました。そして、実際に2007年に発売したiPhoneは、人々がいつでもどこからでも世界と直接つながり、コミュニケーションできる世界を実現し、世界各地で沸き起こる人々の抗議活動の原動力となり、大きな社会変革をもたらしています。
今回は、写真家・メディアプロデューサーの小平尚典さん、デジタルハリウッド大学大学院教授の三淵啓自さん、フリーランス ITジャーナリスト兼コンサルタント林信行さん、テクノロジーライターの大谷和利さんとともに、どうすれば人々の知性を高め、人々の協力を促進し、人類が直面する深刻な問題を解決できるような「コミュニケーション・アンプリファイア・システム」をデザインすることができるか、議論していきたいと思います。