【アイデア未来塾/アイデアのタネ】日本人よ、「観光先進国・タイ」から謙虚に学べ(東洋経済オンライン)

【アイデア未来塾/アイデアのタネ】
ゴールドマン・サックスアナリストで国宝・重要文化財の補修を手掛ける小西美術工藝社社長を務めるデービッド・アトキンソン氏の提言。日本は、成長著しい「アジア観光」市場においてタイ、中国と並ぶ「観光大国」になれるポテンシャルを持っている。成功の鍵は、欧州やカナダといった未開拓マーケットへの挑戦だという話。
日本に28軒しかない5つ星の高級ホテルが、タイには110軒もあるというのは驚きですが、経営しているのは欧米資本で、一般庶民への恩恵はさほどないでしょう。
それにしても、観光産業の輸出額が、自動車や食料品より大きく、化学製品分野、燃料分野についで3番目というのは驚きです。東京オリンピックパラリンピック開催に向けて、今は「観光大国ニッポン」を実現する最大にして最後のチャンスと言えるでしょう。
観光大国を目指すことと、地域振興、伝統文化の見直し、少子高齢国家モデルの確立とはセットで考えるべき大テーマなのではないでしょうか?
 
>2016年の国際観光客は前年から3.9%増加して、12億3500万人
>半分は欧州、4分の1はアジア
>「アジア観光」は前年比8.6%増加、成長率としては世界一
>国際観光収入は、全世界で1兆1220億ドル
>インフレや為替の影響を調整した実質成長率は2.6%
>観光業は全世界の輸出額の7%
>化学製品分野、燃料分野についで3番目
>自動車や食料品の輸出額をも上回っている
>タイの物価は日本の約半分程度
>ドル建ての国際観光収入は日本よりかなり多い
>客単価でみると世界第26位
>日本の国際観光客の客単価は第46位
>欧州からの観光客の最大の特徴は、アジアに観光すると、他の地域からやってくる観光客よりも多くのおカネを落とすこと
>タイが国際観光収入という「質」の部分で世界第3位というポジションを手にしているのは、おカネを落とす欧州からの観光客を多く呼ぶことに成功しているから
>日本にはわずか28軒しかない5つ星の高級ホテルが、タイには110軒ある
>(国別アウトバウンド使用金額)第3位のドイツ、第4位のイギリス、第5位のフランス、第6位のカナダは、まだほとんど未開拓です。ドイツはいちばん少なく、0.3%
>これからは、これらの未開拓マーケットに挑戦するタイミング
>「UNWTO Tourism Highlights, 2017 Edition」でも、これから世界は「アジア観光」の時代だと予測
>「成功が約束された市場」のなかで、日本はタイや中国と並ぶ「観光大国」になれる
 
日本人よ、「観光先進国・タイ」から謙虚に学べ