アラン・ケイ基調講演「IT25・50」シンポジウム盛況のうち終了しました
IT25・50シンポジウム【エピソード⑦】今日、12月9日は「マウスの誕生日」です!
IT25・50シンポジウム【エピソード⑥】パーソナルコンピュータの歴史上の人物。何をした人か言えますか?
IT25・50シンポジウム【エピソード⑤】みんなの知性を高め、協働して問題解決をするにはどうすればいいか?
12/10(月)アラン・ケイ基調講演/インターネット商用化25周年&ダグラス・エンゲルバートThe DEMO 50周年「IT25・50」シンポジウム(https://it2550.peatix.com/)まであと3日となりました。
主会場(慶應義塾大学三田キャンパス東館6階G-Lab)参加者には、もれなくColleCard「IT25・50」を謹呈!!
【エピソード⑤】<みんなの知性を高め、協働して問題解決をするにはどうすればいいか?>
今から半世紀前の1968年12月9日(米国時間)、ダグラス・エンゲルバートが後に「The Mother of All Demos(すべてのデモの母)/The DEMO(ザ・デモ)」と呼ばれるようになる歴史的デモンストレーションを行い、その後の激動のIT革命史が始まりました。
彼がやって見せたのは、「コンピュータをマウスで操作できる!」ということ。それまで、コンピュータを扱えるのは、まるで呪文のような難しいコマンドを操れる専門家だけでした。それが、「マウスで誰でも操れる!」ということをやってみせたのです。「Computer Power to the People」の始まりです。
その思想(GUI)を受け継いで、「パーソナルコンピュータの父」アラン・ケイが、「理想のパーソナルコンピュータ Dynabook」のイラストを描き、ゼロックスのパロアルト研究所で、当時の技術で実現できる「暫定的Dynabook」を開発。パロアルト研究所には、たくさんの見学者が訪れましたが、その大きなポテンシャルを見抜くことができたのは、スティーブ・ジョブズと彼が連れてきた10代、20代の若者だけでした。ジョブズは1984年にMacintoshを発売。そして、2007年にiPhone、2010年にiPadを発売。
誰もが超高性能のコンピュータを手にすることができるようになりましたが、ヘイトやフェイク、分断を叫ぶ連中が世界中で台頭するなど、たくさんの問題が噴出。
それは、ある意味当然のことなのです。人々は超高性能のコンピュータを手にしましたが、その本当の使い方を知らない。IT革命以前の教育を受け、古い常識にとらわれている人たちが、大変な武器を手にしたようなものだからです。
ダグラス・エンゲルバートが、「誰もがコンピュータを操作できるように」と思ってGUIを発明したのは、「みんなの知性を高め、協働して問題解決をする」という目的のためでした。
50年経って、誰もがコンピュータを手にできるようになりましたが、ダグラス・エンゲルバートのビジョンとはほど遠い状態です。
「IT25・50」シンポジウムでは、この問題に対して、2つの大きな提言をします。
第一に、「みんなの知性を高めるにはどうすればいいか?」には、従来の「本」に代わる、みんなで楽しくゲームをしながら深い知識を学べるColleCard「IT25・50」という新しい教育プラットフォームを提案。主会場の参加者の皆さんには、サンプルとして1セット(定価3.500円)を謹呈します。
第二に、「みんなで協働して問題解決をするにはどうすればいいか?」には、毎年、12月9日を「IT Day(愛称:マウスの記念日)」として、日本のみならず全世界で、これをお祝いし、皆で一斉に未来社会を創造してゆくムーブメントを起こしませんか? という提案です。
賛同される方は、ぜひ、慶應義塾大学三田キャンパス東館6階G-Labにご参集ください。
http://it2550.net/news/181207_episode_05_augment/
12/10(月)アラン・ケイ基調講演「IT25・50」シンポジウム開催。ITの未来を考えよう!!
12/10(月)18:30から慶應義塾大学三田キャンパス東館6階G-Labにて、インターネット商用化25周年&ダグラス・エンゲルバートThe DEMO 50周年「IT25・50」シンポジウムを開催します。
シンポジウムの目的は3つです。①本当に世界を変えた偉人の話をみんなで聞こう。②どうしたら本当に世界を変えられるか、みんなで考えよう。③みんなで本当に世界を変えよう。
考えてみてください。私たちは、誰かが世界を変えてくれるのを待っていればいいのでしょうか? 政府やGAFAのようなプラットフォーマーたち、あるいは巨額な資金を運用する投資家たちが変えてくれるのを待っていればいいのでしょうか?
たぶん、そうやって誰かが世界を変えてくれるのを待っている限り、いつまでたっても、あなたが主体的に関われる社会はやってこないでしょう。
そうではなく、もし、あなたが、もっと自分自身が主体的に関わることができる未来社会、主体的に関わることで、明るく楽しく暮らせる未来社会を望むのであれば、今一度、ダグラス・エンゲルバートやアラン・ケイ、スティーブ・ジョブズといった、ITの歴史に燦然と輝く変革者たちが、何を考え、どう世界を変えてきたのかを振り返ってみるといいでしょう。
なぜなら、彼らが創り出した「パーソナルコンピュータ(個人のためのコンピュータ)」という言葉、そして、「インターネット(ネットワークのネットワーク)」という言葉。いずれも、専門家ではない、普通の人々の力をパワーアップし、普通の人々が協力しあい、力を合わせて問題解決をしてゆく未来社会。そういった未来社会をみんなで創造していこうという、壮大なビジョンを含んだ言葉だからです。
私たちが、IT誕生50周年の記念日をみんなでお祝いし、この機会に、「ITを活用して、みんなで知恵と力を合わせて世界を変えるにはどうしたらいいか? 理想的な市民社会を創造するのはどうしたらいいか?」を考えようと呼びかける理由はここにあります。
私たちは、この機会に「IT Day」を制定し、毎年、IT全体の発展を祝うとともに、これまでの歴史を振り返り、これからの“未来社会”をみんなで考えてゆく活動の契機にしたいと思います。
Memex(メメックス)=記憶拡張機」のアイデアがITのルーツです!!
1968年は「暴力革命かIT革命か?」が問われた革命の年でした!
12/10(月)インターネット商用化25周年&ダグラス・エンゲルバートThe DEMO 50周年「IT25・50」シンポジウム(https://it2550.peatix.com/)まであと12日となりました。
【エピソード②】<1968年は「暴力革命かIT革命か?」が問われた革命の年でした!>
1968年は、革命の年であり、「暴力革命かIT革命か?」が問われた年でした。
1月には、チェコでプラハの春、そして日本では東大闘争が始まりました。2月には、ベトナム戦争でハミの虐殺。成田空港阻止三里塚集会。3月には、後にベトナム反戦運動の象徴となったソンミ村虐殺事件が起こります。4月には、公民権運動のシンボル、キング牧師が暗殺され、日大紛争のきっかけとなった日本大学の20億円使途不明金が発覚。5月には、フランスで五月革命が勃発。10月には、国際反戦デーで新宿駅を学生が占拠。12月には、収拾がつかなくなった中国の文化大革命に対して、「人民日報」が「知識青年は農民から再教育を受けなければならない」という毛沢東の指示を報じ、都市部の学生、1600万人を農村に追放、強制的に農業に従事させる上山下郷運動が始まりました。
象徴的なのは、8月にビートルズが「レボリューション」をリリースしたことです。
12月9日、グラス・エンゲルバートは、こうした騒然とした世相の中で「The Mother of All Demos(すべてのデモの母)/The DEMO(ザ・デモ)」を行ったのです。
あれから50年。結局、世界を革命したのは、暴力革命ではなく、IT革命だったわけです。ダグラス・エンゲルバートは、「A research center for augmenting human intellect(人間の知性を高めるための研究の中核)」という表題で、マウスやビットマップディスプレイ、ウインドウといったGUI(グラフィカル・ユーザー・インターフェイス)を世界で初めて公開。それまで、専門家しか扱えなかったコンピュータを、普通の人々が使える突破口を切り開きました。とはいえ、「augmenting human intellect(人間の知性を高める)」という本来の目的は、まだまた達成されていません。IT革命誕生50周年を迎える今年、私たちは、ダグラス・エンゲルバートの意思をどう受け継いで、どう発展させていったらいいか、が問われているわけです。「我こそは」と思わん方は、ぜひ、ぜひ、ご参集ください。
http://it2550.net/news/181129_episode_02_revolution_year/