「第11回ホロス2050未来会議 21世紀の知の行方/QUESTIONING」サマリー映像

「第11回ホロス2050未来会議 21世紀の知の行方/QUESTIONING〜質問していくことは単純に言って、答えることよりも力強いのだ」のサマリー映像を以下にアップしました。

http://holos2050.jp/news/1711_summary/

スペシャルゲストは、連想をベースにした独創的なサーチエンジン開発をしている国立情報学研究所教授の高野明彦さんと、人気のスマートフォン日記アプリ「瞬間日記」をはじめ、深層学習・敵対生成ネットワーク(GANs) を応用した最先端の各種AI(機械学習)サービスを提供しているウタゴエ株式会社代表取締役社長の園田智也さん。さらに、デジタルテクノロジーを活用した教育イノベーションに造詣の深い佐藤昌宏デジタルハリウッド大学大学院 教授にもディスカッションに加わっていただいて、「QUESTIONING(質問していく)」とはどういうことなのかを深掘りしました。
高野さんは、ソラシティ地下一階にある案内施設「お茶ナビゲート」や「想(イマジン)」など、ライフワークとして長年、取り組んできている連想をベースにしたサーチエンジンの研究開発について紹介。
園田さんは、Elevator Pitch!をはじめシリコンバレーで実際に体験した資金調達の極意や、ウタゴエ検索から「瞬間日記」開発に至る経緯、『君の名は』封切りで1日3万ダウンロードを記録するなどの数々のエピソード、そして、2012年のAlexNetがDeep Learningのターニングポイントで、以来、カンブリア大爆発のごとく人工知能開発が目覚ましいスピードで進化していることなどを紹介。
ディスカッションでは、EduTechの必要性と直面する課題。新井紀子著『AI vs 教科書の読めない子供たち』が指摘しているロジカルシンキングができない子どもたち、および大人たちの問題。アクティブラーニングをするにも、その前に共通言語となるべきリテラシー教育をどうするか考えなければならないという問題。中国のような人々を徹底してスコアリングしていく方向でいいのかどうかという問題。そして、「問う力」を高めるためにはどうすればいいかといったことなどについて話し合いました。
最後に高木が、ヴァネヴァー・ブッシュのMEMEXに始まるパーソナルコンピュータとインターネットの歴史をみんなで振り返る「IT25・50」プロジェクト、およびカードゲーム「ColleCard」による新しいアクティブラーニングの可能性について言及。
今、再び私たちが直面している「1984」問題を克服し、明るい未来社会を築いていく上で、QUESTIONINGがいかに重要かということを、皆さんと一緒にディープラーニングしたのでした。

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6/14(木)第12回ホロス2050未来会議「ホロス2050のまとめ/BEGINNING(最終回)」を開催します

インターネット社会の未来を12章/12のキーワードで紐解くというユニークな構成で世界的な話題作となった『<インターネット>の次に来るもの』(米国『WIRED』創刊編集長ケヴィン・ケリー著/服部桂訳・NHK出版)をベースに、2017年5月から12回シリーズで開催してきたホロス2050未来会議も、あと1回を残すのみとなりました。6/14(木)19:30より、最終回となる第12回ホロス2050未来会議「第12章 ホロス2050のまとめ/BEGINNING」(チケットのご購入はこちらから→ https://holos2050-1712.peatix.com/view)を開催します。この会議名に冠した「ホロス」とはギリシャ語で「全体」を意味する言葉で、ケヴィン・ケリーが第12章において「やがて地球全体が、全人類の集合的知能と全マシンの集合的行動が結び付いたもの”=ホロス(Holos)になる未来がやってくるであろう」と述べていることに由来します。

最終回の第12回は、ゲストにNHK出版在籍時に同著の編集を担当し、この6月から『WIRED日本版』編集長になられた松島倫明さんをお迎えして、杉山知之デジタルハリウッド大学学長と、ホロス2050未来会議の発起人3名(服部桂橋本大也、高木利弘)が勢揃いし、ケヴィン・ケリーの云う「われわれは<始まっていく>そのとば口にいるのだ」とはどういうことなのか、深掘りしていきます。

過去11回のホロス2050未来会議を振り返りながら、最後のまとめとして、私たちはインターネット社会の未来をどう考えたらいいのか、どう行動していったらいいのかといったことについて、参加者の皆さんと一緒に考え、未来社会に向けたホロス2050としての提言をまとめたいと考えています。ご関心のある方は、ぜひご参加ください。

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「Appleの過去・現在・未来と電子出版」JEPAセミナーで講演

2018年5月22日(火)、JEPA(日本電子出版協会)で「Appleの過去・現在・未来と電子出版」というテーマで講演させていただきました。
『出版指標年報 2018年版』(出版科学研究所)によれば、紙の出版の市場規模は、過去最高を記録した1996年の2兆6,564億円から21年経った2017年、その半分の1兆2,863億円にまで縮小しました。ここ数年、特に雑誌の市場規模の落ち込みが激しく、雑誌をトラック配送するついでに書籍を配送してきた日本の出版流通は、書店の廃業スピードとともに、縮小を加速してゆき、あと20年で完全消滅する可能性が高く、「では、どうすればいか?」というテーマと、Appleの「Appleの過去・現在・未来」というテーマをからめてお話しました。
冒頭、「Publishing」と「出版」は違う。「Publishingは、パブリックにする、という意味で、紙に紐付いていない。そして、Freedom of Speachということで、お上に対する抵抗、中世から近現代へのパラダイムシフトを果たしたという意味が込められているのに対して、出版は、版を出す、版木で紙に刷って出すということで、紙に紐付いており、かつ、江戸時代に生まれた技術なので、お上に対する抵抗というニュアンスはない」という話をして、MacintoshDTPマシンとして辛うじて生き残り、IT Revolution(IT革命)≒Apple Revolution(りんご革命)という形で世界を変えてきた、というように話を展開。グーテンベルクの印刷革命は、500年前のIT革命で、出版が中世から近現代へのパラダイムシフトの原動力になったように、現代のIT革命においては、現状の「なんちゃってインターネット」ではない、これから生まれてくる桁違いにすごい「本格的なインターネット」=「電子出版」が、未来社会に向けた大きなパラダイムシフトの原動力になる。ケヴィン・ケリーの『<インターネット>の次に来るもの』の「かっこ付きインターネット」には、そういう「なんちゃってインターネット」という意味が込められており、ホロス2050未来会議( http://holos2050.jp/ )が目指しているのは、それに代わる「本格的なインターネット」で、今はまさに、その「なんちゃってインターネット」が踊り場に差し掛かり、暗礁に乗り上げている時期。「本格的なインターネット」にトライするチャンスは誰にも開かれており、ジョブズAppleの精神を引き継ぐものが、この「本格的なインターネット」を実現していくであろう、といったお話をしました。
当日の映像は、JEPAのサイトで公開されています。
http://www.jepa.or.jp/sem/20180522/
また、当日のプレゼンテーションは以下に公開されています。
https://bit.ly/2s7aMbG
ご関心のある方は、ぜひ、ご覧になってみてください。

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教科書を読めない子供たちをどうする? 5/31(木)第11回ホロス2050未来会議開催!

5/31(木)19:30より御茶ノ水デジタルハリウッド大学で開催予定の第11 ホロス2050 未来会議「第11章 21世紀の知の行方/QUESTIONING(疑問を生んでいく)」(チケットのご購入はこちらから→ https://holos2050-1711.peatix.com/ )まであと一週間となりました。

ゲストは、国立情報学研究所コンテンツ科学研究系教授の高野明彦さんと、世界200カ国以上で累計3000万ダウンロードを突破した人気のスマートフォン日記アプリ「瞬間日記」をはじめ各種AI機械学習)サービスを提供しているウタゴエ株式会社代表取締役社長の園田智也さんです。

2月に発売され、今話題となっている『AI vs. 教科書が読めない子供たち』(東洋経済新報社)を執筆した新井紀子さんは、ゲストの高野明彦さんと同じく国立情報学研究所で社会共有知研究センター長・教授を務めています。

この本が警鐘を発しているのは、AIが発達するのはいいけど、教科書を読めない子供たちを量産している今の教育を改革しないと大変になる、ということで、最近、新井紀子さんは、ロジカルシンキングができない大人たちの問題も深刻だとおっしゃっているとのこと。

まさに今、私たちが真っ先に考えなければならないことは、やれ、どんな新しいITが出てきたとか、どんなITが儲かりそうかということではなく、人間自身が、自分で考え判断できる、きちんと物事についtQUESTIONINGできるようにならないと大変な未来社会、ディストピアがやってくるぞ、という問題です。

11 ホロス2050 未来会議では、ケヴィン・ケリーが『<インターネット>の次に来るもの』第11 QUESTIONING」において、「価値を生み出す原動力は、答えの確かさ」から「質問の不確かさ」へと移行している」「質問を生み出すことを助けるテクノロジーは、もっと価値のあるものになる」と述べているのはどういうことなのか? 参加者の皆さんと一緒に考えてゆきたいと思います。

なお、昨年5月から12回シリーズで開催してきたホロス2050未来会議も、6/14(木)開催予定の第12回ホロス2050未来会議「第12章 ホロス2050のまとめ/BEGINNING」(チケットのご購入はこちらから→ https://holos2050-1712.peatix.com/ )で最終回を迎えます。ゲストは、『<インターネット>の次に来るもの』の編集を担当された松島倫明さんです。これまでのホロス2050未来会議を振り返りながら、ホロス2050未来会議として、未来社会へ向けての提言をしていきたいと考えています。こちらも、ご関心のある方はぜひご参加ください。

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明日、3/8(木)山本一郎さん、伊東寛さんとともに「監視社会とプライバシー」を語ります

いよいよ明日、3/8(木)第10 ホロス2050 未来会議「第10章 監視社会とプライバシー/TRACKING(追跡していく)」チケットのご購入はこちらから→

https://holos2050-1710.peatix.com/ 

)を開催します。ゲストは、陸上自衛隊でシステム防護隊の初代隊長を務め、現在は経済産業省大臣官房サイバーセキュリティ・情報化審議官を務める株式会社ラック特別研究員の伊東寛さんと、インターネット/IT関連のオピニオンリーダーとして活躍中の山本一郎さん。世界中で激化するサイバー戦争や仮想通貨流出問題、政府の中枢にフェイクな連中がやすやす食い込いこんでしまったり、堂々まかり通る情報の非公開や公文書偽造、忍び寄る検閲やマインドコントロールなどなど、監視社会化・管理社会化が進む現代社会のダークサイドについて、徹底的にディスカッションします。

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3/8(木)開催「ホロス2050未来会議/監視社会とプライバシー」ゲスト山本一郎さんの齋藤ウィリアム浩幸氏経歴詐称スクープ

予定の「第10回ホロス2050未来会議  第10章 監視社会とプライバシー/TRACKIG」(チケットのご購入はこちら→ 

https://holos2050-1710.peatix.com/ 

)のスペシャルゲスト、個人投資家・作家の山本一郎さんは、2017年12月、Yahoo!ニュース 個人にて「紺綬褒章ダボス会議経産省参与。齋藤ウィリアム浩幸氏の虚像と嘘」、および「内閣府経済産業省参与の齋藤ウィリアム浩幸氏の問題続々、この状況で国家機密は本当に守られるのか 」という記事を書き、それがきかけとなって、同氏の経歴詐称の疑いが強まり、その結果、齋藤ウィリアム浩幸氏は、内閣府経済産業省参与を辞任し、併せて日本航空非常勤執行役員も辞任しました。山本氏の指摘にあるように「この状況で国家機密は本当に守られるのか」という由々しき事態が今、リアルタムで起きています。3/8(木)は、そうした現状をはじめ、世界的に着々と進行しつつある「監視社会化」へ向けた流れもふまえ、「監視社会とプライバシー」について、ディスカッションしていきたいと思います。ご関心のある方は、ぜひご参加ください。

 

holos2050-1710.peatix.com

 

紺綬褒章ダボス会議経産省参与。齋藤ウィリアム浩幸氏の虚像と嘘

 

 

news.yahoo.co.jp

https://news.yahoo.co.jp/byline/yamamotoichiro/20171209-00079066/

 

内閣府経済産業省参与の齋藤ウィリアム浩幸氏の問題続々、この状況で国家機密は本当に守られるのか

news.yahoo.co.jp

 

■斎藤ウィリアム浩幸氏、内閣府などの参与辞任 経歴訂正

www.asahi.com

2/23(金)「未来予測と事業創造2020-2050~押し寄せる構造的大変化をどう解析し、どうサバイバルするか?~」講演します

明日、2/23(金)13:30〜16:30、新社会システム総合研究所主催のセミナーで、「未来予測と事業創造2020-2050~押し寄せる構造的大変化をどう解析し、どうサバイバルするか?~」( http://www.ssk21.co.jp/seminar/S_18086.html )というテーマで講演をします。
インターネットがもたらした構造的大変化を「ピラミッド型社会から水平分散ネットワーク型社会へ」というパラダイムシフトとしてとらえるとともに、そもそも「ビジネスとは何か?」「マネーとは何か?」「組織とは何か?」という問題を、「同期社会システム論」という観点から分析します。
私たち人類は、「同期」することによって、あたかも一個の生命体であるかのような集団活動をするようになった猿であるという考え方。それが「同期システム社会論」です。
たとえば、古代国家が必ず祭政一致国家である理由は何か? 祭りで神輿を担ぐ理由は何か? 私たちが、オリンピックやスポーツ、コンサートといった現代の祭典に感動し、血がさわぐ理由は何か? 優れた映画やドラマに感動し、ゲームに熱中する理由は何か? そいて、若者たちが「AKB48」や「よさこいソーラン」に熱中する理由は何か? それは、私たち人類が「同期することに喜びを感じる猿」だからであり、魔女狩りファシズム、特攻精神の高揚といった人類史の負の側面もまた、この文脈によってはじめて理解することができるのです。
人類は、ほぼ1万年前に文字とマネー(両者はほぼ同時に成立しています)を発明し、農耕牧畜を始めて以来、より大きな集団を形成するようになりました。そして、この大きな集団を維持・発展させるために法律と命令で動くピラミッド型社会を形成し、国家にせよ企業にせよ、このピラミッド型社会の優劣を競うことが「正義」であり「ミッション」であるとしてきました。
しかし、インターネットがもたらした構造的大変化は、この常識を根本からひっくり返します。なぜなら、「社会」とは「コミュニケーション・システム」であり、この「コミュニケーション・システム」のインフラが、ピラミッド型組織よりもはるかに効率的にコミュニケーションできる水平分散ネットワーク型組織の形成を地球規模で可能にしたからです。
私たちが「ビジネス」と呼んでいるもの、「マネー」と呼んでいるもの、そして「組織」と呼んでいるもの、それらはすべて「社会」という「コミュニケーション・システム」の一要素であり、優れたコミュニケーションを実現するものが、いい仕事と呼ばれ、経済を活性化し、いい組織を実現します。
したがって、水平分散化の流れの中で、よりよいコミュニケーションを実現するにはどうすればいいか、どのようなコミュニケーション・デザインをすればいいか、そこに全精力を傾け、優れたコミュニケーション・デザイン、サービス設計ができる主体になれるかどうか、そこに未来への突破口があるということができます。
セミナーでは、こうしたテーマについて、具体例を挙げながら掘り下げていきます。
 
SSKセミナー「未来予測と事業創造2020-2050~押し寄せる構造的大変化をどう解析し、どうサバイバルするか?~」
■日時:2018年 2月23日(金) 午後1時30分~午後4時30分
■会場:AP新橋虎ノ門
 
.今起きている構造的大変化は、複合的に解析しなければ見えてこない
2.ピラミッド型社会から水平分散ネットワーク型社会へ
3.500年前のIT革命、グーテンベルクの印刷革命から何を学ぶか?
4.ピラミッドの誕生はピラミッド型社会の誕生でもあった
5.人工知能/IoT/ブロックチェーン/共感経済…最先端キーワードが意味するもの
6.2020年から2050年にかけての未来社会を予測する
7.「ビジネスとは何か?」「マネーとは何か?」「組織とは何か?」を徹底的に問い直す
8.自社ビジネスを「構造的大変化」に具体的にどう適応させ、事業創造するか?

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